損益分岐点と限界利益

日商PC検定2級の知識問題によく出題される問題に損益分岐点と限界利益があります。
特に、限界利益を題材にした計算問題が知識問題に出題されているのがよく見られます。
損益分岐点と限界利益という用語を聞いただけで難しいイメージがあります。
これらは、財務分析の有名な手法なのでぜひ理解しておきたい重要用語なのですが、とても難解に感じる方も多いでしょう。
書籍やインターネット上の解説ページを見てもとても難しそうです!
数式苦手な方には、公式に記述されたものを見ればアレルギーを起こしそうな分野です。
しかしながらポイントを覚えてしまえば実は簡単な公式です。
今回は、日商PC検定2級知識問題に出題されるポイントにだけ絞って解説していきます。

固定費と変動費

まずは、例を挙げて理解していきましょう!
あなたは、今回、コンビニエンスストアのオーナーとして独立して経営していくことになりました。
コンビニエンスストアでお客様に商品を販売した金額合計が売上高です。
この売上高は、開店当初は少なかったのですが、広告宣伝などの努力を重ねるうちに順調に増加していきました。
あなたのお店を運営するためには、あなた以外に最低10人のスタッフが必要です。
毎月一人当たり20万円の人件費が必要で合計毎月200万円支出します。
また、毎月50万円の地代家賃が必要です。
これらの、経費は、売上が増加しても減少しても必ず同額が必要になります。
このような、毎月必ず必要な経費を固定費と言います。
このお店の固定費は、毎月250万になります。
売上が順調に増えていくとお客様に配布するレジ袋や販促品などのサービス品の費用も同時に増えていきます。
また、忙しくなってくるので臨時のアルバイト店員を増員することになります。
これらの増加する消耗品費や臨時の人件費は、売上が増加すると増大し、逆に売上が減少すると減っていきます。
このような、売り上げの増減によって増減する経費を変動費といいます。

損益分岐点

下記の損益分岐点の図を参照してください。
コンビニエンスストアの開店から努力して売上がどんどん増加していきます。
ある月、売上が250万円以上になります。毎月250万円が必要な固定費の金額を上回る日がやってきます。
しかし、まだまだ、変動費があるので赤字です。
そして、とうとう固定費と変動費の合計と同じ売上が達成されます!
この時点を損益分岐点または、損益分岐点売上といいます。
この後、売上が順調に伸びれば、利益が出て儲かっていくことになります。
このことを式で表しますと
損益分岐点とは、固定費+変動費=売上高 です。
損益分岐点

限界利益

限界利益とは、次に式を暗記するのが一番簡単でしょう!
限界利益=売上ー変動費
限界利益=利益+固定費
数式が苦手な方は、下記の図を参照してください。
限界利益

日商PC検定2級試験での出題

さて、この限界利益については、日商PC検定データ活用2級の知識問題によく計算問題として出題されています。
ちょっとひっかけ用語が問題文に仕組まれていますので注意が必要です。
利益は、いくらになりますか?
費用は、いくらになりますか?
という2種類のパターンが問題文にはあります。
上の計算式を利用して
利益は、(限界利益とは単語が違うので注意)、
売上高から固定費と変動費を引くか
限界利益から固定費を引けば算出できます。
費用とはややこしい言葉ですが、固定費と変動費を足すだけです。
簡単な問題なんですが、
問題文には、損益分岐点売上の数字など計算に関係のない用語が掲載されていて、迷わせるようになっていますのでご用心ください!

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