Zチャートとファンチャート
Zチャートとファンチャートと呼ばれる2つのグラフは、業績の動向を比較し今後の経営判断にする資料として利用されています。
日商PC検定知識問題では、Zチャートやファンチャート自体の内容についての設問は、
現在のところ(2016年7月)出題されていませんが、問題文の選択肢には、掲載されています。
また実技問題では、今のところEXCELでどのようにしてこの2つのグラフを作成するかという
スキル的な問題は、出題されていませんが
できれば一度自分で例題を作成して実際にグラフを作成してみるとよく理解できると思います。
そして、大まかでも、2つのグラフの意味するところ、作成する目的は、しっかり押さえておきたい知識です。
Zチャート
グラフがZ形になるのでZチャートと呼ばれています。
下段のグラフでは、ショートケーキとミルフィーユの売り上げ推移をグラフ化しています。
青色のグラフは、今年1年間の月別の売上グラフです。
赤のグラフは、今年の月別の売上金額の累計、1月+2月+3月+・・・・と毎月の売り上げを足していった金額です。
緑のグラフは、前年の同月からの1年間の売上合計です。
例えば、7月なら前年の8月から1年間の売上累計になります。
要するに、今までの1年間と今年の1年間を比較できるグラフです。
ショートケーキとミルフィーユでは、売上金額の軸桁が違うので数値的比較はしにくいのですが、
緑のグラフの1年間の売上累計の形がミルフィーユの方が上向きに上がっています。
反面、ショートケーキの方は徐々に下がっていきます。
このことは、ショートケーは、売り上げは大きいのですが、ミルフィーユの方が販売に勢いがあって好調であることを示しています。
このように数字だけの表では、分かりづらい数値の動向をビジュアルに表現してくれるのがZチャートです。
ファンチャート
下段の「売上高推移」と「伸び率」の2つの表から、それぞれ円グラフと折れ線グラフを作成します。
円グラフを見ると、ショートケーキ、プリン、モンブランの順に売上高が多く主力商品であることを示しています。
ミルフィーユの売り上げは、6%しかなく小さな水準です。
しかし、下段の折れ線グラフで示しました伸び率の推移では、
ミルフィーユの系列折れ線だけが上へ伸びています。
他の商品は、下向きです。
このことは、現在はミルフィーユが好調で人気があることを示しています。
すなわち
人気がある=ファンが多い
ということでファンチャートは、人気度を示すグラフと呼ばれています。