パレート図とABC分析
パレート図とは、
ヴィルフレド・パレートという19世紀のイタリアの経済学者の説で有名な「パレートの法則」を元に考案されたグラフのことです。
「パレートの法則」とは、20%対80%の割合で考える法則です。
例えば、商品別の売上で全体の80%の売上を上げているのは、全商品のうち20%の商品に限られる。
営業成績の80%の売上を上げる営業マンは、実は、上位20%の営業マンだけである。
などの結果がほとんどの場合現れることを提唱した理論です。
この理論から、上位80%の成果を収めるもの、すなわち全体の20%の商品を重点的にみることでだけで経営の重点方針を決めることができるということになります。
そして、この理論を簡単にグラフ化して図解として利用するために考案されたのがパレート図です。
パレート図は、値が降順にプロットされた棒グラフとその累積構成比を表す折れ線グラフを組み合わせた複合グラフです。
と専門的に言い表すと難しいのですが、
例えば、第1軸に、商品別の売上を縦棒グラフに表示しそのグラフを売り上げの多い順に並べます。
第2軸には、売上の構成比の累計を折れ線グラフにして表示し、複合グラフを作成します。
下の図では、ケーキなどのスイーツの商品別売上とその累計金額を表示しています。
左から降順に売上の多いスイーツ類が並んでいます。
累計の折れ線が80%近くに達しているのは、左側の3商品(ショートケーキ、プリン、モンブラン)です。
その他の商品は、たくさんあっても、20%しか売上が取れません。
よってこの3商品に注力することが重要だとこのパレート図では、判断できます。
ABC分析
ABC分析は、パレート図の作成と考え方は、ほとんど同じです。
パレート図や、パレート図作成用のデータを分析し、Aランク、Bランク、Cランクとランク分けして
重点的に検討を行う手法を指します。
売上の多いゾーン80%前後をAグループとし、順次Bグループ、Cグループとランク分けしていきます。
この表では、Cグループは、重点対象から外れる数字であることが分かります。
さて、日商PC検定試験では、知識問題で、このパレート図及びABC分析、どちらの用語も出てきますので意味をよく理解しておきましょう。
また、データ活用試験の実技問題で使用するスキルとして、第1軸、第2軸を併用した複合グラフのテクニックは、できないと困ります。
しっかり習得しておきましょう!
なお、データ活用2級では、グラフに現れる数字の意味を分析して答える問題もありますので、分析図を作成する意味も理解しておいてください。
実際の試験では、散布図もよく出題されています。
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